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エピソード#06 こだわり
東京都内 ⇒ 東京都内《こだわり条件》
1. 診療に専念出来る環境 →クリア
2. 患者をしっかり診る事が出来る環境
→クリア
3. インセンティブがあり、モチベーションを維持出来る環境 →クリア
4. 部長クラスのポジション →クリア
5. 年俸1,500万 →1700万
H先生は地方の国立大学を卒業後、呼吸器内科医として研鑽を積まれ、現在は医局を離れ都内の急性期病院で活躍されておられた。年齢は今年45歳となられる。
面談時に転職動機を確認したところ、待遇面での不満もあったが、一番の動機は院長先生との確執にあった。H先生は内科部長という役職もあり、院長先生に対し診療・経営の様々な事を進言していたが、聞き入れてもらえなかった。またその為か、院長先生からの評価がかえって下がり、冷遇されているというのだ。
私は転職のリスクをH先生に話した。特に人間関係は新しい職場に移ることで全てが解決されるとはいえない。転職に失敗したケースまでもあえて話した。また、「転職をしない」という選択肢もあることも話した。しかし、H先生の考えは変わらなかった。
そして、本格的なヒアリングに入った。特に、H先生の医療に対する考え方を重点に話しを聞いた。H先生のこだわりは「医師が診療に専念出来る環境」「患者をさばくのではなく、しっかり診る事が出来る環境」「完全固定給ではなく、仕事内容でインセンティブがあり、モチベーションを維持出来る環境」の3点である。また、45歳という年齢から、学閥が病院で部長クラスのポジションが用意出来る事と、年俸1,500万円以上という条件で仕事を探す事となった。
H先生の「こだわり」を軸として医療機関を探すことにした。「私自身の斡旋で紹介実績のある医療機関」「弊社のアドバイザー医師からの紹介医療機関」に絞って情報を集めたところ、在籍されている医師からの情報が多数入り、最終的にK病院をH先生に打診をした。K病院は私自身よく知っている病院で、院長先生も大変尊敬できる方である。私はH先生に、K病院を紹介した経緯と在籍中の医師のコメントを説明した。そして、次の週に面接・見学をする事となった。
面接では、事前にH先生の「こだわり」を病院側に話してあった事もあり、スムーズに進み、その場で話しがまとまった。K病院は医療秘書が充実している事でも知られる病院であり、比率は低いがインセンティブ制度も数年前より導入していた。そして、なにより病院院長先生の医療に対する考え方にH先生は共感することができ、H先生は入職を即断したのであった。
条件面では、基本年俸が1,700万円でポジションとしては半年後に内科部長人事を約束する事となった。
H先生が入職して1年後、別の用事でK病院を訪ねた時に、H先生とばったり会った。H先生は入職3か月後に内科部長に昇進され、現在はK病院の診療面での中心的な存在となっていた。早足で歩いているところを捕まえると、「あなたのせいで、忙しくて目がまわりそうな病院に来てしまったよ(笑)。でも、本当にありがとう。」とだけ言って、患者さんの元に立ち去って行った。
H先生の笑顔がすべてを物語っていた。
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